コードブルーって言うじゃない?
救急医がかつてないほど着目された伝説のドラマ
コード・ブルー
いつも同じメンバーが働いていて人造人間じゃないのかと思わせる働きぶりでしたが、リアリティを追求しすぎるとドラマになりませんのでそこはご愛敬
今回はドラマについては書きません
ご希望があれば解説したりしますが・・・
今回のテーマは
「コードブルー」
そのものです
コードブルーとは元々スタットコールに使用されていたものです
心肺停止患者さんが発生したときや、院内で患者さんが急変したりして、とにかく緊急に人手が欲しいときに、全館放送をかけてスタッフを招集します
これを
スタットコール(stat call)
と呼びます
ラテン語の
statim「即座に」
が語源です
日本ではスタッドコールと呼ばれることもありますが、スタットコールが正しいのです
このスタットコールがかかると急いでスタッと現場にかけつけるのです
患者さんが大変な時にはとにかく人やモノが欲しいですから
使用例としてはこんな感じです
「コードブルー、コードブルー、○○病棟」
このような全館放送がかかると、全員全力疾走で(本来廊下は走ってはいけませんから気持ちの上だけウサイン=ボルトで)指定の場所まで行くわけです
ではみなさん、なんでブルーなのか考えたことがありますか?
これをひも解くために、まずはコードというものから考えます
コードとは?
元々コードというシステムは、米国カンザス州のベサニー医療センターで造られたと言われています
コードとは様々な緊急事態に対応する規則みたいなもので、コードチームを編成して様々な緊急事態に対応するというシステムです
で、べサニー医療センターの医師がコードネームを考える際に思い描いたのがコードブルーの対象となる患者さんです
心肺停止に至るような患者さんはチアノーゼが出ていたり、出血で顔面蒼白になっていたりということで、ブルーというカラーコードに名付けられました
コードブルーのブルーは患者の顔色だったのです
一方、当時べサニー医療センターのCCUで使われていた緊急カートの色がガンメタルブルーだったので、これの出番となる緊急時こそコードブルーだと思っていた職員もいたようです
でも正解は患者の顔色です
情報が錯綜しており、今では医師の服装が青いものが多いからとかいうガセネタも出回っているので注意してください
(参照:Unplugged: Reclaiming Our Right to Die in America)
多すぎるコード
今ではこのコード、様々なカラーリングがされています
例えば
・コードレッドは火災
・コードホワイトは暴力
・コードイエローは爆弾の危険
・コードグレイは好戦的な雰囲気の武器所持なしの患者
・コードシルバーは好戦的で武器所持している患者
などなど
色が多過ぎると
「あれ?この色はなんだっけ?」
みたいな感じになっちゃいますよねw
最近の戦隊モノヒーローは9人で戦っているみたいですが、なんで子供は混乱しないのか不思議です
僕はもうついていけていません!
色の多さだけならまだしも、色の意味合いに様々なバリエーションができてしまうと、さらなる混乱を及ぼします
そんなわけで、最近では統一しましょうよという動きも出てきています
(画像参照 ワシントン州病院協会のコード表: http://www.wsha.org/wp-content/uploads/Standardization_PosterEmergencyCodeCallsAA.pdf)
あまり日本では使い道がないようなコードもありますが・・・
まぁ某修羅の国では手榴弾やロケットランチャーも見つかるみたいですし・・・
発砲事件もよくあるみたいなので ・・・
いつか役に立つ時が来るかも・・・
いや来ないでくれ・・・