落ち着いたギラギラ救急医のブログ ER×ICU+α 

やっくんの「だから救急はおもしろいんよ」 日々の仕事や生活をつらつらと

地域密着型の活動

お知らせ①救急部たちあげます 最近、とにかく夜間や休日の救急搬送が市外に行ってしまうことを憂いています 僕が帰ってきて一年、市外搬送が3%減ったらしいですが、これを30%にすることを今年の目標にしたいと思います 大体地域の年間救急搬送件数が3000件程…

コロナワクチン打ちました!

先週コロナワクチンの1回目を打ちました 最近外来で頻繁に質問されます 大丈夫なの? 打った方がいいの? よほどの事情がなければ打った方がいいよとお返ししています 打ってどうだったか知りたい人も多いかと思いますので、Yahoo!ニュースにインタビュー形…

コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ イノピア・ブラン 2017

自分のところの病院で一般診療して、検査して、救急対応して、大学病院で救命して、論文書いたり査読したり、Yahoo!ニュースに投稿してみたり、日経メディカルのコラム書いてみたり、医学書の原稿かいたり… 四六時中仕事のことばかり考えていて頭がおかしく…

コロナワクチンについて

新型コロナワクチン接種開始 新型コロナウイルスのワクチンが日本に入ってきました 一部病院で接種がはじまり、友人の何名かも1回目の接種をしたようです 局所の痛みが中心のようで、翌日手術を控えたり、翌日演奏したりというのは控えておこうかという意見…

地元のみなさまへ

総社市の高齢者施設でSARS-CoV-2のクラスター感染が起こった時、市民向けにお話する機会がありました その時のお話が聞きたいという声があったのでここに載せておきます (ちょっと一般論になるように修正しています) 僕からお伝えしたいのは10点です ①感染…

しゃっくりを止める方法

yahoo!ニュースにしゃっくりの止め方を書きました 酢を飲めば止まるよというものです これについて様々な意見をいただきました 「息止めをいつも試みている」 「酢なんか家にない」 「お酒が飲めないのでどうしたらよいですか?」 息止めについては、バルサ…

Yahoo!ニュースに記事掲載することになりました

最近父が入院するという事態があり、忙しくしておりました (もう退院しました) そしてこちらの更新が滞っておりました 残暑厳しく、台風も近づいており踏んだり蹴ったりの状況ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか? 実は、8月末にYahoo!ニュースから、寄…

乳腺外科医裁判の問題点

裁判の問題点 よくわからない逮捕起訴は置いといて、今回は裁判、特に高裁の判決の問題点を説明します この事件では、術後の女性患者の胸から、外科医のDNAが抽出され、唾液の成分であるアミラーゼも検出されたと報道されました 証拠鑑定を行ったのは科学捜…

乳腺外科医 準強制わいせつ事件の高裁判決について

問題ある裁判 4年前、術後の女性患者にわいせつ行為をしたということで乳腺外科医が逮捕された事件があり、一審では外科医は無罪、そして先日高裁での判決がでました 東京高裁は一審無罪判決を破棄し、有罪として懲役2年を決定しました 僕は判決について今…

夜勤を乗り切る10の方策

医師もシフト制に 24時間必要とされる救急医療では特にですが、その他の領域でも病院は24時間の対応を求められます 明け方までボロボロになりながらも働く自己犠牲の心は美しく映りがちです しかし自分の体を守れなければ患者を増やすことになってしまいます…

総社市感染症専門家会議にむけた提言

総社市感染症専門家会議 総社市では、県内のコロナ診療をしている医療機関や、感染症の専門家、地域の医師会のメンバーを集めて、専門家会議を行っています いったんコロナが鳴りを潜めている今、どのように新しい生活を送るのか、どのように次の波に備える…

COVID-19流行時の熱中症予防に関する提言

熱中症予防どうしたら?? 前回マスク着用で熱中症リスクが上がるかどうかという話をしました 最近はますます気温が上昇しており、熱中症リスクが高まっています そんな折、日本救急医学会、日本臨床救急医学会、日本感染症学会、日本呼吸器学会のワーキング…

マスクで熱中症リスクは上がらないのでは?

熱中症とマスク とても暑い日が続いています 自粛解禁で久々に外出してみたら、季節が変わっていたという経験をした人も多いかもしれません 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の猛威は一旦鳴りを潜めましたが、人との距離を取ったり、これまで以上に手指…

コロナ禍は今後どうなる?

新型コロナウイルスとこれから 新型コロナウイルスについて 12月に武漢でヒト-ヒト感染が成立したと考えられている新型コロナウイルス 重症肺炎となり安いことからSARS-CoV-2と名付けられた SARSは重症急性呼吸器症候群(severe acute respiratory syndrome…

疾患の否定は難しい

否定したい人 よく 「○○は否定したい」 「○○は否定した」 といって、怖い病気を除外していくのですが、否定って難しいです 否とは定められないのが臨床の常です 病歴聴取、身体診察、検査を通して 否の可能性が高い もしくは 否の可能性が極めて高い という…

コードブルーの語源

コードブルーって言うじゃない? 救急医がかつてないほど着目された伝説のドラマ コード・ブルー いつも同じメンバーが働いていて人造人間じゃないのかと思わせる働きぶりでしたが、リアリティを追求しすぎるとドラマになりませんのでそこはご愛敬 今回はド…

リスクを下げてCOVID-19患者を蘇生する方法

新型コロナと心肺蘇生 患者さんが心停止に陥った場合、いち早く対応することが望まれます ただし、その場合も、最も優先されるのは自分自身の安全確保です 目の前の心肺停止患者さんに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の疑いが強いときは、どうしたらよ…

マスク着用をきちんとしよう

マスク配布 先日、政府が布マスクを各世帯に2枚ずつ配るということで話題になりました もう届きましたか? この方針に対しては 「布マスクなんか意味がないのではないか?」 とか 「そもそもなんで布マスクなん!?」 とか 「金配れや!!」 みたいな意見ま…

学校再開すべき?

休校延長 本日、総社市では休校措置の延長のお知らせが出ました 5月7日まで市内の小中学校幼稚園の休業をするということです 子供の命を守るためということですが、これに関しては個人的に疑問が残るので、考えを示しておきます 政府は有識者を集め、新型…

布マスクを配る意味

政府が布マスクを配布 先日、政府が布マスクを各世帯に2枚ずつ配るということで話題になりました 布マスクなんか意味がないのではないか? そもそもなんで布マスクやねん!? 金配れや!! みたいな意見も多々あります 今回はマスク配布の意味について考えて…

布マスクは危ない!?

マスク品薄です マスクが品薄です 高額転売ができなくなり、少し自体はましになるかと思われますが、楽観視はできません 本来的には、マスクは一人一枚です 本人に一枚ではなく、患者さん一人に対して医療従事者が一枚使うという意味です 患者さんが咳をして…

トランペット吹きは気胸になるか?

人工呼吸の意味 まだまだ猛威を奮っている新型コロナウイルスですが、COVID-19には対症療法しかないということで、人工呼吸管理やECMO(Extracorporeal membrane oxygenation)に注目が集まっているように思います 集中治療というのは面白い分野で、いかに人…

地方のコロナウイルス対策

現在の状況 新型コロナウイルス感染症(=COVID-19)で話題はもちきりです 欧州各国では蔓延速度が止まらず、日本の感染者数をあっという間に超えていきました 日本でもこうならないとは限りません 岡山県で発病した人はおりませんが、今後感染者が増えたと…

適切な感染防御とは?

意外とできていない感染防御 コロナウイルスで社会は大変なことになっています 小中高校の一斉閉鎖を総理大臣が要請しました 何か新しいことを次々にしていないと不安になるので、アレコレやりたくなる気持ちもでるのかもしれませんが、大切なことは基本です…

レジデントノート2020年4月号

レジデントノート書いた 大手医療機関をやめたら原稿の仕事がなくなるのかもしれないと思っていましたが、そんなことはありませんでした 仕事に誘ってくれる仲間に感謝です というわけで、書籍の宣伝です 研修医なら誰もが読んでいるレジデントノート 坂本壮…

バルプロ酸中毒にカルバペネム

バルプロ酸 みなさん、バルプロ酸中毒の患者に出合ったことはあるでしょうか? バルプロ酸ナトリウム(商品名デパケンなど)は、欧州で1964年に導入された抗てんかん薬で、日本では1991年から販売されています GABA(γ-アミノ酪酸)代謝を抑制し、GABA量を増…

ECMOって何?

出張講義 本日、東京まで出張に向かっております 今、巷の話題を独占している新型コロナウイルスの対応について、ビデオ講義の収録です どのように診断して治療していくかという点、わかっていることと、これまでに報告されているSARSやMARSウイルス、インフ…

経鼻内視鏡を受けた救急医

経鼻内視鏡 私の父親がしてくれた初めての内視鏡検査 それは経口の内視鏡検査で私は高校生でした その検査は気持ち悪くてしんどくて こんな検査をしてもらえる私はきっと特別な存在なのだと感じました・・・ というわけで、ヴェルタースオリジナルみたいにう…

救急ホットライン誕生と新機器導入

よりスムーズな救急医療のために 救急医が地方二次病院に行って、どのように救急医療を拡充させていくかというプロセスは、意外と知られていないと思います 僕も大変困りました 日本全国でようやく救急専門医が5000人を超えたところ 大規模なERや救命救急セ…

知ってるかい?マスクの正しい使い方

マスクが消えた まだまだ中国で猛威を奮っている新型コロナウイルス(2019-nCoV) 日本でも感染者が報告され、今後もしかしたら広く伝染していく可能性もなくはないのですが 「感染したら最後、治療法はなく死ぬしかない」 というような誤解もされており、と…